里親保険は、里親が里子を預かった時点で加入するものです。この里親保険(里親賠償責任保険)には、『個人賠償責任保険』『生産物賠償責任保険』『施設賠償責任保険』の3種類があります。
里親になり里子を預かると、里親保険に加入することになります。正式名称は、里親賠償責任保険と言います。この里親賠償責任保険は、被保険者(補償を受ける方)が第三者に対して物を壊したり、ケガをさせるなどの損害を与えてしまった場合に補償が受けられるものです。
里親保険(里親賠償責任保険)は、基本的に以下の3種類がセットになっていますが、場合によっては個人賠償責任保険が『ワイドプラン』としてオプションとなっていることもあります。
日本国内で里親の住居や業務遂行が原因となり、里子や他人にケガをさせてしまった場合、施設賠償責任保険が適用されます。
事例1 |
里親の不注意で里子が交通事故に遭い、ケガをしてしまった。 |
事例2 |
責任能力のない里子が外で遊んでいる時に、誤って他人の家の窓ガラスを割ってしまった。※ |
※この判例では、『子供の責任能力の有無』をおおむね12歳を基準にしています。
日本国内で里親が作った食べ物や飲み物などが原因となり、里子や他人が病気になったり、ケガをしてしまった場合、生産物賠償責任保険が適用されます。
事例1 |
里親が調理した料理を食べたところ、里子が食中毒になった。 |
12歳以上の里子が日常生活の中で他人にケガを負わせたり、物を壊してしまったなど何らかの損害を与えてしまった場合、個人賠償責任保険が適用されます。
事例1 |
責任能力のある里子が自転車に乗っていて、歩行者にぶつかってケガをさせてしまった。 |
事例2 |
デパートなどで買い物中、責任能力のある里子が商品を壊してしまった。 |
※里親だより第99号『里親賠償責任保険について』より抜粋。
(http://www.zensato.or.jp/_src/sc1864/dayori99.pdf)
預かっている里子が第三者に何らかの損害を与えるなど、万が一の事態に備え、里親保険に加入します。支払われる保険の限度額と保険料は、次のとおりです。
保険の種類 |
保険の限度額 |
1事故についての免責金額 |
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施設賠償責任保険 |
1名/1事故につき
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5,000万円~1億円 |
1,000円 |
生産物賠償責任保険 |
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個人賠償責任保険 |
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保険料には3,000円(Aタイプ)、5,400円(Bタイプ)、7,200円(Cタイプ)があります。免責金額を除いた保険料は公費負担となり、各自治体が支払います。
また、以前は里親1名当たりで保険料を算出していましたが、現在は1世帯当たりで算出されています。
里親保険への加入について、詳しくは最寄りの児童相談所または、全国里親会にお問い合わせください。