里親の中には、今まで里親経験が無い人や子育て自体が初めての人などもいるでしょう。里子と一緒に暮らしていく中で、どう接していくべきか、どうしつけをするべきかなど、様々な悩みも出てくるはずです。 養育に困ったら、一人で悩まずに里親会などに参加して情報交換することをお勧めします。
里親会では、里親同士が里子の養育について情報交換をしたり、里親関連の研修会や行事を行ったりしています。児童相談所の管轄地域ごとに里親会が組織されています。都道府県レベルで活動している会もあれば、全国規模の会もあります。里親会は、里親同士の交流の場として欠かせないものとなっているのです。
里親会と対になっているのが、里子会です。この里子会は、里親会や関係者の支援を受けながら各地で活動しているもので、里子や元里子がメンバーになっています。2001年には、全国里子会が『さくらネットワークプロジェクト』という名称に変わりました。里親からの自立、進路などの問題について研究したり、海外へ視察をしに行ったりしています。
■全国里子会
URL:http://www.zensato.or.jp/index.html
■さくらネットワークプロジェクト
URL:https://www.facebook.com/sakuranp
里親サロンは、里親の自宅や児童相談所などで行う里親同士の交流の場です。里親会に比べて小規模な集まりになるため、より気軽に参加することができます。里親本人や児童相談所の職員が運営スタッフになることがほとんどです。里子の養育に関する悩み相談や情報交換、育児用品の貸し借りの仲介など色々な活動が行われています。
里親サロンは、全国各地で開設されています。詳しくは、お住まいの地域の児童相談所にお問い合わせください。
仕事や病気などのやむを得ない事情によって、里親が一時的に里子を養育することが難しくなった場合、児童養護施設や乳児院などで預かる制度が子育て短期支援事業です。万が一の時に、このような制度があるのは里親にとって、とても有り難いことですね。支援の種類は、子供を数日間福祉施設などで預かるショートステイと、平日の夜間などに預かるトワイライトステイがあります。
この子育て短期支援事業の利用申し込み先は、各市町村なので詳しくは担当窓口までお問い合わせください。
里子を一緒に生活していく中で何か困ったことが起きたら、上記以外にも色々な里親支援機関や児童福祉施設などがあります。その中でも、児童相談所との繋がりは維持していきましょう。里親になる手続きを行った児童相談所ですが、無事に里子を受託できたからと言って、そこで児童相談所との関係が切れてしまうわけではありません。
児童相談所に相談をしに行っても、他の案件のことで忙しくてきちんと対応してもらえないと考えている人もいるでしょう。ですが、児童相談所には、里親対応専門員がいて、里親の養育に関する相談などに応じてくれるため、困った時には足を運んでみることをお勧めします。 また、里親専門員、里親支援員など地域によっては名称が異なる場合もあります。