特定施設入居者生活介護は、特定の施設に入居している要介護者への食事、入浴、排泄などの介護を始め、日常生活で必要なこと、療養する上でのお世話や身体機能の訓練のことを言います。
高齢になった両親をどうするか、あるいは夫婦が共に高齢になった場合どうしようかと、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
特定施設入居者生活介護は、高齢者が暮らす一部の施設において行われるサービスに対して適応するものです。
特定施設入居者生活介護のサービスでは、入浴や食事といった日常生活で必須となる介護のほか、身体機能を改善させる機能訓練なども行われます。
このサービスを実施できるのは認定を受けた事業者や事業所だけになっているため、サービスを受ける高齢者側としては料金設定などが判りやすいというメリットがあります。
特定施設入居者生活介護のサービスを受けられる施設を選ぶ際の大きなポイントの一つとしては、施設見学をしたり、体験入居をしてみるのが良い方法です。
施設の資料をいくつか取り寄せて比較検討するのも大切ですが、自分の目で実際にどんな施設なのかを確認することが重要です。
施設内の雰囲気を味わい、設備をチェックしたり、スタッフから色々と話を聞いてみるといいでしょう。
各施設では随時見学や体験入居を行っているところが多いので、事前に問い合わせてみましょう。
特定施設入居者生活介護のサービスを行うにあたっては、人員(スタッフ)と設備の基準があります。
実際のスタッフの人数や設備については、施設の種類や規模などによって若干の違いもあるでしょう。
特定施設入居者生活介護のサービスが受けられる施設を選ぶ際には、これらの基準も頭に入れながら、利用者本人に合った施設を選ぶようにしたいですね。
特定施設入居者生活介護サービスを行う施設として指定されるのは、どんな施設なのでしょうか。
一般的に老人ホームと呼ばれる施設はいくつかの分類に分かれており、有料老人ホームや軽費老人ホーム、サービス付きの高齢者向け住宅などがあります。
老人ホームというと、一般的には有料老人ホームをイメージする人が多いかもしれません。
これは各施設によって入居条件や年齢制限が異なり、60歳以上で入居可能とするものや、65歳以上で可とするものなど事業者によって様々です。
入居者は施設の職員によって食事や入浴などのサービスを受けられるようになり、料金も施設によってまちまちなのが特徴です。
一方、軽費老人ホームは有料老人ホームに比べて低料金で入居することができます。
さらに、受けられるサービスの内容や施設設備によって、ケアハウスやA型・B型に分けられます。
サービス付き高齢者向け住宅は、実質的には介護施設ではなく、高齢者向けのサービスを展開する賃貸住宅と言えるでしょう。
形態としては一般のマンションやアパートに近く、他の高齢者向け施設に比べて自由度が高くなっています。
有料老人ホームや経費老人ホーム、さらにはサービス付き高齢者向け住宅と、それぞれ特徴が異なります。
特定施設入居者生活介護を受ける場合には、どんな施設が最適なのか、家族と相談しながらじっくりと考える必要があります。
下記の項目では、入居条件や入居にかかる費用を簡単な表にしているほか、メリットを箇条書きにするなどして紹介しています。
有料老人ホームは、入居している高齢者に対し、生活サービスを提供する生活施設のことを言います。
入居条件は施設によって様々で、60歳以上とする施設、65歳以上とする施設などがあります。年齢が条件を満たしていても、健康状態でも左右されます。
年齢を満たしていれば入居できるホーム、介護が必要になってから入居できるホームなどがあります。
元気な人向け |
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介護が必要な人向け |
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有料老人ホームですから、もちろん費用はかかります。施設によってかかる費用は違いますので、ここではどんなことに費用がかかるのか、項目のみ紹介します。
家賃相当額 | 施設・共用施設の利用料 |
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食費 | 食材費・厨房人件費等 |
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介護費 | 介護保険でまかなえない分 |
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水道光熱費 | 自室の電気・ガス・水道費 |
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管理費 | 施設の維持管理費・事務費 生活線サービスへの人件費等 |
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軽費老人ホームは、無料または低料金で高齢者が入所できる施設で、A型、B型、ケアハウスと種類が別れています。
A型 | 食堂が設置されているホーム。自炊が困難な高齢者向け。 |
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B型 | 家庭環境、住宅事情などによるそれまでの居宅での生活が難しい場合で、健康状態が自炊できる程度の方向け。 |
ケアハウス | 全て個室。車椅子可。希望者には入浴、食事サービスあり。 ケアハウスのみ介護保険の利用可。 |
サービス付き高齢者向け住宅は、介護施設ではありません。様々な医療機関と連携した、緊急時にすぐに対応できるようになっている、高齢者向けの賃貸アパートやマンションのことを言います。
賃貸アパート、マンションの形態を取っていますので、高齢者単身でも夫婦でも入居ができますし、バリアフリー、各所への手すりの設置もあり、原則として床面積が25㎡以上と決められています。また、下記のようなメリットもあります。