介護 の仕事に就くきっかけをくれたのは、母です。
私が介護士として働こう!と思った理由をお話しします。
介護 の仕事をしようと思ったきっかけは、母です。
母は介護の仕事をしていました。
24時間対応するヘルパーとして働き、夜でも呼び出しコールが鳴れば利用者さんの家にすぐに向かっていきました。
父がいる時は私も家で待ちましたが、父が自宅に居ない日は私も車に同乗していくこともありました。
利用者さんの状況に応じて、私も降りて自宅にお邪魔する機会があり、そこで見た母の仕事をする姿はかなり衝撃的だったことを覚えています。
利用者さんの体を拭いたりオムツを変えたり、食事を食べさせたり……
その様子を見て、まだ幼かった私は「汚くないのかな」「嫌じゃないのかな」という気持ちを持ちました。
そこで母に「汚くないのか」と尋ねたことがあります。
すると、母は「全く汚いなんて思わない」と言ったのです。
介護を受ける方たちは以前は自分で出来たことが出来なくなり、不甲斐ない気持ちや申し訳ないという気持ちでお願いしてくる人が多いのだと聞きました。
そして、オムツを替えたり食事の介助をした後「物凄く助かった」と言ってくれ、その言葉を聞くとますます頑張れると言っていました。
私は幼いながらも、その頃から福祉系の職場に就きたいと思うようになったのです。
中学生になり、漠然とでしたが母と同じような介護の仕事をして人の役に立ちたいと考えていました。
そんな時に職業体験学習というものが実施され、ホームヘルパーの職業体験を選択し参加しました。
職業体験をしてみて、小さい頃に見た時よりも大変そうだなと思いましたし、実際に手伝わせてもらった時も、かなり辛いものがあるなと実感しました。
職業体験をして以来、ほかの職業に就こうかとも考えるようになりました。
そんな中、転機が訪れました。
中学3年生の時に、父が倒れたのです。
下半身不随になり、母が自宅で介護することになったのですが、かなり手慣れた様子で自分よりも大きい父の体を綺麗に洗ったり、移動させたり……身の回りの世話をしていました。
私も少し成長したからか、以前とは違い、そんな母をとてもかっこいいと思うようになりました。
私も同じように出来るようになりたいと思い、介護の勉強ができる学校に進学し、様々なことを学んで資格を取り卒業後、介護の仕事に就きました。
父の世話をする母の姿が、介護の仕事をしたいと決意するきっかけをくれたのです。
最初は介護の仕事に興味を持つきっかけ、次は介護の道に進む決心をするきっかけ。
そんなきっかけを私にくれた母は、今でも父の介護を続けています。
そして、私も本格的に介護の仕事を始めて、大変だけど素敵な職業だなと思っています。
人の役に立てるということは自分の幸福感にも繋がるということを実感しています。
介護の仕事に就くきっかけをくれた母がいつしか年齢を重ね、自分で出来たことができなくなった時は私が助けてあげたいなと、そんなふうに思います。
母の働く姿を見て、介護の仕事に就きました。
母のように、利用者さんに寄り添う仕事をしていきたいです。