ケアマネージャー の私が口を滑らせて放った発言が原因で、利用者さんをカンカンに怒らせてしまった失敗談を紹介します。
その失敗は、今でもとても悔やまれます。
ケアマネージャー として働くことの難しさを実感した経験があります。
ケアマネージャーの仕事をしている私の私失敗談を聞いてください。
ある時、要支援2の独居の女性利用者さんに、口を滑らせて怒らせるような発言をしてしまいました。
その方は90歳近い高齢の方ですが、思考能力もしっかりしていて非常に頭はクリアで、未だに家で習い事の先生をしている方でした。
ただ、年齢も年齢でしたから歩くことが不自由になっていたため、ヘルパーさんに買い物や家の掃除などの支援を受けています。
その方はとても自分の考えが強く、全てにおいて自分なりの「こうでなくちゃいけない」という決まりがありました。
非常にプライドも高く、支援の為に来ているヘルパーさんに対して少しでも自分の気に入らないことをされると、金切り声で怒鳴ったり長時間自分独自の理論を振りかざしつつ説教したりしていました。
家事に対しても自己流のやり方を押し付けるところがあり、それらのことが原因で今までに何人ものヘルパーさんが「もう無理」と言ってその場を離れていきました。
今現在その方を支援しているヘルパーさんは、静かで穏やかな方なので、その利用者さんの言った通りに懸命に家事や買い物をこなしてくれています。
ある日、ヘルパーサービス利用中にその方のお家に訪問した時のことです。
唐突に「歳を重ねてくると、イライラすることが多くなって嫌だわ」と言ってきました。
私はその言葉を、「歳を取ると身体も思うように動かなくなるし、人に助けてもらう事が多くなるからイライラする」というような意味で言っているのだと捉えていました。
だから、そうですねと頷きながら「でも、ヘルパーさんはよくやって下さるから、大丈夫ですよ」と返したのです。
すると、利用者さんは眉間に皺を寄せながら、まるで話が分かっていないとでも言うような大きなため息を吐いた後、教育もろくにされていない若い人の行動を見ていると腹が立ってくるのだと言うのです。
利用者さんに対してどれだけ気を遣いながらヘルパーさんたちが仕事をしているか知っている私は、その言葉を聞いてついイラっとしてしまい「感謝したことは一度もないのですか?」と言ってしまいました。
これが、ケアマネージャーである私の大きな失敗談です。
その日はそのまま用事を済ませて帰ったのですが、後日その利用者さんの家に訪問すると家に入るなりその利用者は私を怒鳴りつけたのです。
「あなたに酷い言葉を投げつけられたから深く傷ついた」「ここですぐさま謝罪しろ」など、他にも色々言われました。私は反論せず、とにかく頭を下げ続けました。
その日の夜、ケアマネージャーとしてあのような発言はいけなかったと思い、とても反省しました。
ケアマネージャーとして働く自分自身の失敗談から、利用者さんがどのような人でも受け入れ、その人が生活しやすいよう支援するのが私達の仕事なのだということをつくづく実感させられました。
利用者さんは十人十色。
どんな人にも優しく対応するように心がけています。