私の知り合いに成人の一人息子さんがいる人がいます。
彼女は様々な事情から離婚をし、息子さんを育てているシングルマザーです。
そんな彼女の体験談を紹介します。
私が彼女と初めて会ったのは、十数年前の夏のことでした。
母の友人の知り合いだったNさんは、その繋がりで私の自宅に遊びに来たのです。
その時、息子さんはまだ小学校の低学年でした。
ゲームが大好きな今どきの小学生という感じで、歳が離れすぎている私は遊びについていけず……。
そんな小さな男の子がいながら、彼女は離婚を考えていました。
とある事情から家の中が険悪ムードになることも多く、あんな環境下に子供をいさせたくないと言っていたNさん。
それから、しばらくして離婚したと聞きました。
離婚する前から、Nさんは自分の母親の自宅でピアノ教室を開いていました。
息子さんが学校に行っている間はいいのですが、帰宅する時間帯になってもピアノのレッスンが続いていることもしばしば……。
そんな時は、旦那さんや母親に子供の面倒を見てくれるように頼んでいました。
離婚が決まり、息子さんと一緒にバリアフリーの市営住宅に引っ越しました。
というのも、実は息子さんには身体に障害があるんです。
ひとり親家庭で、子供が障害者ということで、バリアフリー住宅への入居もすんなり決まったそうです。
こうして親子二人、新しい生活が始まりました。
二人暮らしがスタートしてからも、以前と変わらずNさんはピアノを教える仕事をしています。
息子さんが学校から帰宅しても、Nさんは仕事で家にいないことがあるため、ヘルパーさんを頼むことにしました。
これは母子家庭等日常生活支援事業の一環で、親が仕事や通院などの理由で一時的に子供の保育などに支障が出た時にヘルパーさんを派遣してもらえるというものです。
この福祉サービスを利用するには、事前に登録申請しなければいけません。
市役所の担当窓口に問い合わせをして、必要書類などを用意し、登録申請をしました。
登録申請後、実際にヘルパーさんを頼めるようになるまで2週間くらいかかるので、事前に日程が分かっているなら、早めに連絡しておくようにすることをお勧めします。
現在息子さんは成人しているので、利用しなくなりましたが、高校生までは頻繁に利用していたとか。
ヘルパーさんを頼むようになって、仕事で多少留守の時間が長引いても子供の心配をしなくて済むようになり、Nさんも安心したようです。
自分自身が障害を持っていることもあり、福祉関連のニュースには関心を持っています。