2度目の足の手術が終わって、丁度交通事故に遭ってから2週間ほど経った時、ベッドで寝たきりの状態だった私に主治医がこう言いました。
「車椅子に乗ってみようか」
正直、少しでも動いたら足が痛い状態だったのであまり乗る気にはなりませんでしたが、結果半強制的に車椅子へと乗せられることに。
しかし、このことをキッカケに私の車椅子生活がスタートしました。
身障者用トイレには体が不自由な方が利用しやすいように、たくさんの工夫がなされています。
一般の方は「なぜトイレにあんな空間が必要なのだろう?」と思うかもしれません。
ですが、あの空間が必要な方には必要なのです。
私は身長が180センチと割と高めだったことと、足を曲げられない状態だった為に トイレ内でUターンをするにはかなりの空間が必要でした。
したがって、広い空間の身障者トイレには大変助けられたものです。
最近の建造物の身障者用トイレが、大きく作られている傾向にあるのは大変良いことだと思います。
身障者用トイレには、呼び出しボタンがついていますよね。
よく見ると、あのボタンは壁の下のほうにもついています。
もし体が不自由な方が倒れこんでしまった場合でも、下の方にボタンがあったら安心ですよね。
私もこのボタンのおかげで、「いつ倒れても大丈夫」と精神的に助けられました。
トイレを流すボタンは、体を起こしてノブを回さなくていいので大変助かりました。
体の動きが制限されている場合でも、 ボタンを押せる方なら、自分の排出物を自力で流す事が可能なのは良いことですよね。
ほとんどのエレベーターには、入って正面に大きな鏡がついているのを皆さん知っているかと思われます。
でも、その鏡の理由を知っている方は少数ではないでしょうか?
私も車椅子に乗るまでは、知りませんでした。
実際に車椅子に座ってエレベーターに乗ってみるとよく分かるのですが、 正面からエレベーターに入った場合、出るときに後ろが死角になるのです。
あの大きな鏡があれば、後ろの状況を確認しながら降りることが出来ます。
実際に車椅子で長期間生活し、特に身障者用トイレ、エレベーターの鏡には大きな感動を受けました。
それと同時に車椅子のみで生活をせざるを得ない方の「不便具合」もたくさん理解できました。
私はまだ若いので、これから世の中の体が不自由な人の為に何か出来ることを探して、取り組んで行こうと思っています。
平成27年3月、バイクで走行中に交通事故に遭いました。
右足大腿骨粉砕骨折、左足腓骨、脛骨粉砕開放骨折という怪我を負い緊急入院。
現在も左足治療のため通院しています。