車椅子生活を余儀なくされるのは、 年齢と共に足腰が不自由になった高齢者ばかりではありません。
健康な若い人でも、ある日突然車椅子生活になる可能性はあります。
天気の良い日に家の中で過ごす毎日ではなく、 外に出る楽しさを思い出し社会生活に飛び込む一歩を踏み出す勇気も必要です。
勿論、一歩外に出ることは危険も伴います。
車椅子に乗る娘との外出で感じた、 元気なときには考えもしなかった思いもよらない危険性と楽しさ・満足度について紹介します。
車椅子の娘と一歩外に出ると、結構危険な場所がいくつもあることに気づかされます。
以前は何気なく通っていた道も、娘が車椅子を使うようになり 介護する側も危険を感じるのが溝蓋や側溝の穴です。
車椅子の種類によっては、側溝の小さな穴に全車輪がはまり込むことがあります。
はまり込むことで全く一人では身動きがとれなくなります。
もしかしたら車椅子ごと転倒するおそれもあります。
線路は意外と問題なく通過できそうに思われますが、とても危険です。
電車が通ることで、線路の周りもガタガタした状態になる場合が考えられます。
そこに車椅子の車輪をとられ、立ち往生する可能性があるため、介護者なしでの横断は危ないですね。
外出を楽しく感じる車椅子利用者さんも大勢います。
そんな楽しい外出の中で、歩行者が持つカバンなどが頭や顔に当たってしまうことも……。
勿論、相手に悪気はありません。
歩行者と車椅子歩行者との目線の違いからくる危険です。
歩行者が少し目線を下に向けてくれるだけで、この危険は回避できます。
さまざまな危険性のある外出ですが、外の新鮮な空気の大切さと健常者との関わりは 障害者が生きていくためには必要なことです。
危険性はあるものの、少し注意すればそれを回避できます。
楽しいことがたくさん待っている……
そんな外出の楽しさや満足度についてお伝えします。
今までは目的地に車で出向き、そこで楽しく過ごすことが外出でした。
でも、娘は成長するにつれて、いつも車で通っている道を車椅子で歩きたいという気持ちが出てきました。
全く同じ道なのですが、車での視点と車椅子の視点では全く景色が違って見えます。
車も行き交う場所での車椅子走行は十分注意が必要ですが、 いつもと違う形で風景が見えることは新鮮で楽しいものです。
娘の笑顔も増え、元気になるのが分かります。
同じ道を何回も通ると、たくさんの人に出会います。
お互い顔見知りとなることで自然と会話が増え、 「元気?」の簡単な挨拶がとても嬉しく感じます。
今まで何気なく普通にできていたことが当たり前のことではありません。
視界が変わることで思い知ることがたくさんあります。
車椅子を使っている人は外出するのに不安があるでしょうけど、 外の世界に前進することで必ず明るい未来があります。
怖がらずに社会に飛び立ち楽しさを自身の体で体感してください。
車椅子の娘と楽しく外出をするのがすきな母です。
外出時の娘の笑顔が眩しい!