療育 とは、治療の「療」と教育とか保育の「育」という言葉を合わせたものです。
私が、療育に関する仕事に就いている理由をお話しします。
療育 の仕事に就きたいと思ったきっかけは、保護者からの相談を受けたことでした。
私はもともと小学校で教師をしていましたが、一昔前は、発達障害という言葉はほとんど一般的でなく、ちょっと遅れている子供というニュアンスで認識されていたと思います。
しかし、今では障害の1つとして考えられており、福祉分野で発達障害の子供たちをサポートします。
どんな子供も皆、成長していきます。
発達障害があると、その成長スピードは一般の子供たちよりゆっくりかもしれませんが、それでもその子なりの成長があるのです。
多くの方が、それに気が付かず「どうせこの子はできないから」とあきらめてしまうことも少なくありません。
どうせできないからといって何もやらせないようでは、その子はいつになっても何もできるようになりません。
少しずつできる範囲とスピードでサポートすることで、成長することができます。
発達障害児のサポートをするには福祉分野だけでは十分ではなく、保育や教育といった視点が非常に大事になってくるのです。
そこで私は定型発達の子供の教育ではなくて、発達障害がある子供たちの力になりたいと思い、療育に携わるようになりました。
それが、療育の仕事をするようになった理由です。
療育では、介護福祉士のような資格はまだありません。
そのため私の職場では、言語聴覚士や臨床心理士など、各分野のエキスパートが協力しながら、一人一人の子供に対するベストな療育方法を考え、勧めようとしています。
自閉症などの発達障害を持つ子供たちへのフォローが私の主な仕事ですが、子供たちのサポートと同じくらい重要なのが、保護者のサポートです。
中には、父親や祖父母の理解や協力が得られず、シングルマザーとして発達障害児を育てている母親もいます。
健常児であっても大変なシングルマザーですから、苦労や不安は想像以上だと思います。
あるいは兄弟・姉妹で発達障害である場合も、珍しいことではありません。
発達障害と言っても状態が全く同じわけではありませんから、それぞれ違うサポートが必要になってくるわけです。
最近では、セミナーなども盛んに実施されているので、時間が許す限り参加して専門的な知識や経験を身につけ、少しでも子供たちとその家族の力になりたいと考えています。
子供たちとその家族の力になりたいとの思いが、療育に携わる理由ですが、そのためには自分自身の勉強も欠かせません。
職場ではこのような志を同じにするスタッフがほとんどなので、毎日充実した時間を過ごせています。
発達障害のある子供たちの療育に携わり、充実した毎日を送っています。