近年、現代病とも言えるようになった精神病ですが、まだまだよく知られていないことも少なくありません。私が双極性障害を発症して感じたことなど書いていきたいと思います。
私は現在、双極性障害二型とパニック障害を患っています。古い呼び名では双極性障害のことを「躁うつ病」と言います。躁うつ病とは、うつ病と同じく気分障害の一種と考えられています。しかし、うつ病とは異なり、「抑うつ状態」と「躁状態」を繰り返す病気です。
抑うつ状態になると、このような症状が見られます。
やる気が出ない・一日中憂鬱で落ち込んだ気分になる・何をしても楽しい・嬉しいなどの気持ちが湧かない・不眠が続く、朝早く目が覚める・自殺願望が出る・食欲の減退または増進
躁状態のときは、抑うつ状態と反対の症状が出ます。
・自分が偉くなったような気持ちになる・いつもよりおしゃべりになる・注意散漫になりやすく、一つの事に集中できない・怒りっぽくなる、攻撃的になる・アイデアが次々と浮かぶ・以前より行動的で、落ち着きがなくなる・浪費がちになる・睡眠時間が短くても元気
双極性二型というのは、「躁状態」よりも「抑うつ状態」の方が強く出る場合を言います。 昔は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、この両極端な症状が起こるという意味で「双極性障害」と呼ばれるようになりました。
双極性障害は、およそ3分の2の割合が抑うつ状態から始まるため、自身でも躁状態は気付きにくいです。いつもよりハイテンションでも楽しいと感じることがあるので、中々「おかしい」と感じることはありません。長くうつ状態になった時に初めて「おかしい」と感じるため、そこで病院へ行って診てもらっても、うつ病と診断されてしまうことがあります。うつ病と診断された人のうち、およそ10人に1人が本当は双極性障害だったという報告もあります。
私は、最初に診察を受けた病院ではうつ病と診断され、薬も出されましたが中々効かず、気持ち的にも焦り、更に症状が悪化してしまいました。それで別の病院に変えたところ、双極性障害と診断され、処方される薬も変わりました。薬が変わってからは今まで苦しかったのが嘘のように気分が楽になり、心配していた薬の副作用も出ず、とても嬉しいです。
精神病は、風邪のように薬を飲めば治るものではなく、症状がおさまったと思ったら酷くなったりと、まさに三歩進んで二歩下がるという状態を繰り返しながら寛解していく病気です。私は今も回復したり悪くなったりを繰り返して治療していますが、これからもこの病気と向き合いながら生きていこうと思っています。
双極性障害とパニック障害を発症して現在治療中。声優という目標に向かって闘病中です。