大学で社会福祉と介護を学んでいたころ、「実際の介護現場ってどんな感じなのかな」「高齢者のお世話ってどんな感じなのか、自分の目で見てみたい!」と思ったことがきっかけで、ボランティア活動に参加していました。
地域の公共施設での募集を探す、学校、地域の方に聞いてみるなどといった方法で探しました。今はインターネットがあるので、多くの情報が発見でき、探しやすいですね。
ある特別養護老人ホームでボランティア募集をしていると知って、さっそく始めました。
実際の介護はできませんので、ケアのお手伝いをさせていただきました。
施設内外の掃除やお花の手入れ、付き添い、入浴介助での乾髪、食事介助のお手伝い、声かけと見守り、簡単な食事の盛り付け、フロアーにいらっしゃる方のお話し相手が主な内容です。
勤務されているスタッフは、日頃の業務に追われ、なかなかゆっくりと利用者様とお話をする機会がないため、スタッフ達に代わりお話しさせていただきました。
馴染みのないボランティアの訪問は、ずっと施設にいて外部の人との交流があまりない方にとって新鮮なようでした。
レクリエーションや楽器演奏、カラオケ、また特別養護老人ホーム内で行われている書道や生け花、手芸などのクラブ活動のお手伝いをさせていただきました。
レクリエーションやクラブ活動への参加を通じ、簡単なゲームや音楽を聴くことで、回想法や音楽療法に繋がることを教えられました。何よりも、利用者様達の笑顔が見たい、そして私たちも楽しみながら参加しました。
ボランティアは、自分が得意なことを生かすことができる場所です。
自分の判断で行動せず、分からないことはスタッフに尋ねることが大事です。
特別養護老人ホームには、疾病をお持ちの方や認知症の方も多くいらっしゃいます。
利用者から訴えがあったときに、自分の判断ではなくスタッフに必ず報告します。
あくまでも私たちはボランティアで、スタッフではありませんから……。
このほか、ボランティア活動をする際には、必ずボランティア保険に加入しましょう。
施設内で、自己に傷害を負ってしまったとき、第三者へ損害を与えたときなどに使用されます。
見慣れた景色の中で生活している利用者にとって、時々来るボランティアというのは、まるで自分にお客様が来たような新鮮な気分になることができます。
できないことにチャレンジするのではなく、自分のできることを精一杯お手伝いさせていただくということを心がけながら、ボランティアをしていました。
利用者を尊重し、相手の話をゆっくり聞くことで、安心感を与え心地よく過ごすことができるものです。
実際の介護現場を自分の目でみることができ、介護現場の大変さや面白みを知ることができる機会にぜひ参加してみてください。
現在、グループホームでのケアマネージャーをしています兼業主婦です。
笑顔・挨拶・言葉遣いをモットーに仕事をしています。