幼稚園の頃は親が送り迎えのため、寄り道もなく帰ってきました。
小学校は朝、集団登校なので問題はないのですが、帰りはそれぞれ帰ってきます。
発達障害のある次男の小学生時代のお話です……。
独りでも全く寂しくない次男はたった500mの通学路、時間にして5分の道のりですが帰ってきませんでした。
誘惑があるような道でもないのに……。
まっすぐな道なのに、遠くのほうにも姿はありません。
高学年の子が帰ってきても、一年生の次男はなかなか帰ってきませんでした。
毎日学校からは早く出るのに、何か気になることがあると、たとえ真夏の炎天下でも関係なく夢中になってしまいます。
ある時は「カマキリ探していた」と空き地に居たことも……。
狭い路地を抜けて誰も知らないような空き地にずっと一人でいたといいます。
肌に葉っぱが触れても虫にも刺されても全く動じずに暑い中、虫さん探しに夢中だったようです。
もちろん通学路を探しに行ったものの、親に見つからない誰も知らないところで楽しく遊ぶ次男。
夕方帰ってきたときには、帽子の中もTシャツも汗だくになっていました。
小学校に入ると、計画表以外に水筒や傘なども持っていきます。
鉛筆は名前を大きく書いても、持っていった2日後にはなくなりました。
次男には多動の症状があるものの、それほど動き回ることはありません。
さらに鉛筆など物に対しても興味がないため、自分の筆箱が空っぽでも心配しませんし、落としても探しません。
入学時36本買った鉛筆も、5月には買い足しました。
夏休み前に見た学校にある落とし物の箱の中に、次男の鉛筆がたくさんあって驚いたことを覚えています。
探せばあるのに探さない……。
暑い季節には靴下も脱いで、どこかに放置してそのまま学校から帰ってきました。
結局先生のお世話になり、1週間ごとにまとめて返却されるように……。
靴下に関しては、4年生くらいまで脱いでしまい困ったものでした。
一番学校に忘れてきたのは、水筒です。
もう何度買ったか分かりません。
水筒で麦茶など持参して、給食時に牛乳と一緒に飲んだり、季節に関係なく水分補給として持っていきます。
当然、名前もクラスも書いてあります。
でも新しい水筒を買って2週間もすると、持って帰ってきません。
先生に聞いても「教室にはありません」と。
忘れて来ないように好きなキャラクターのシールを貼っても、なくしてしまいます。
男の子なのに赤い水筒にして写真撮り、名前が消えても我が家のものとわかるように記録をとっておいたにもかかわらずなくなりました。
そして、ある日突然、寄り道した空き地の草取りをしたときに見つかったり、側溝に落ちていたこともありました。
名前を書いたおかげで見つけた人が持ってきてくれることもありましたが、中身が入ったままなので水筒ごと処分するしかなくなります。
傘も雨が降ればさしますが、帰りに晴れると振り回すのでしょう。
壊れたものを持ち帰るか、どこかに置いてきてしまいました。
「傘・水筒・鉛筆・靴下は消耗品」
次男が小学校に入学して、母はこう悟りました。
これらは、次男がかなり大きくなるまで消耗品でした。
発達障害を持つ息子の育児にまだまだ奮闘中です!