私は2年前にうつ病と診断され、休職していた30歳の未婚女性です。精神科への通院を続けながらリワークプログラムに参加し、数ヶ月前に復職しました。その過程が同じような状況下にいる人のお役に立てばと思います。
私は、機械の設計業務を8年間やってきました。サービス残業過多の職種でしたが、商品化したときの喜びがモチベーションとなり、忙しいながらも充実したものでした。
ところが、ある日組織改編があり、商品企画部への異動を命じられたのです。そこは、設計部を上回る多忙さに加え、部門間の隙間を埋めるための打ち合わせや役員への交渉など、
私には荷が重い業務ばかりでした。次第にやりがいを感じられないまま、忙しさの波に飲まれていくようになりました。
異動した当初から、朝8時から会議を開催し、昼食時間もランチミーティング、夜の8時まで休まず会議が入り、そこから深夜1時までルーティンワークやそもそもの商品企画部の業務をしていました。
中々モチベーションがあがらないまま3ヶ月が過ぎた頃、食事も楽しむというより、食べ物がただの物質と思えてきて、味がしなくなりました。また、車通勤だったのですが、毎朝赤信号で突っ込んだら楽になれるとまで考えるようになりました。少ない睡眠時間を有効に使おうと思えば思うほど眠れなくなり、平均睡眠時間は3時間程になっていきました。
ため息ばかり出て、悲しい気持ちになり、些細な事で自然と涙が出るようになっていきました。
ある日、張りつめていた糸が切れたように布団から起き上がれなくなり、会社に行く事を諦めました。上司と家族に連絡をとり、離れて暮らす家族の元に1週間戻る事になりました。
1週間の休暇の間に、家族の勧めで精神科にかかる事になりました。診断結果は、うつ病。その日から薬を処方され1年半、寝たきりで家族と過ごす事になりました。
体重は10キロ減り食べれない、寝すぎてしまう症状でした。全て家族の世話になって、過ごしました。薬が合わず、吐き気があるなど嫌な症状が出てきて本当に辛かったのを思い出します。
通院から1年半程経ち、うつ病の症状も大分落ち着いたため、主治医からリワークプログラムについての話があり、参加する事に決めました。そこには、うつ病と戦いながら社会復帰を目指す同じ仲間が20人ほどいました。年齢も性別もバラバラで、仕事や介護でうつ病を発症したり、パニック障害からうつ病を発症したりなど、様々な境遇の方がいました。
そんな仲間と約半年間、毎日一緒に過ごしていくうちに、自分が病気になった理由がちっぽけであると思えてきました。
リワークプログラムのメリットは、人それぞれの悩みを抱えながらも仕事に復帰しようとする仲間がいる事が分かった点です。そして、毎日作業をこなす事で復職する基礎ができたような気がします。作業内容は、例えば新聞切り抜きの要点をまとめてプレゼンしたり、会議を模して話し合ったり。半年間そのような生活をして、無事に職場復帰をしました。
現在は、時間短縮をしたリハビリ勤務をさせてもらっています。
会社員8年目の未婚女性。趣味は手芸、ブログライティングです。